「繰越0」の着物を仕立てたので、
「繰越7分」の着物と比較してみました。
長じゅばんも、
それぞれの繰越寸法に合わせてあります。

衣紋の抜き具合は、
ボディーに印を入れ、同じ位置で衣紋が抜けるようにしました。
衿の角度が違うこと、
肩山の後に布の「たるみ」できていますが、量の違いが見てとれます。

後から見た衿の形です。
左:繰越0、右:繰越7分
繰越0の方が、衿が大きく見えます。

前から見た衿合わせです。
左:繰越0、右:繰越7分
首横の衿の立ち具合に違いがあり、
剣先の位置が違うことも分かります。
繰越寸法の基本は、
衣紋を抜いた時、着物の肩山が、身体の肩山と背中心の延長線の中間に来ることです。
この着物の肩山は、
「着用時、どの位置にあると好みの着姿になるのか」が繰越寸法を決めるポイントになるのでは
ないでしょうか。
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